マクロビオティックと言うと欧米由来のもののように聞こえるかもしれませんが、実は日本人が提唱したものです。
1930年頃、桜沢如一という日本人が、健康と長寿のための食事法として提唱したのがマクロビオティック。
桜沢氏は長い間病気に苦しみ、栄養学・食育に出会ったことで健康な身体になることができたというバックグラウンドを持つ、健康に対する思いが人一倍強い人物でした。
彼が提唱したマクロビオティックとは一体どんな食事法なのでしょうか?
桜沢氏は、食品には身体を冷やす作用を持つ陰性のものと、身体を温める作用を持つ陽性のものとがあると考えました。
この考えのもと、陰陽のバランスの取れた食生活を実現し、食を通して心身の健康を目指すのがマクロビオティックです。
具体的には、玄米や全粒粉製品を主食とし、野菜・豆類・海藻類などを、皮を取り除いたりせずにできる限りまるごと食すのが良いとされています。
また、マクロビオティックの基本的な考え方として、地域のもの、季節ごとの旬のもの、自然農法によって生産されたものを食べることなどが推奨されます。
マクロビオティックは動物性食品や砂糖など特定の食品の摂取を厳格に禁じるストイックな食事法であると誤解されていることもしばしばありますが、必ずしもそうではありません。
あくまでも自然のものをバランスよく食べることで健康的に生きようとする考え方で、「病気の治癒のためには卵を食べてもよい」「少量の魚は食べてもよい」など、柔軟な解釈も広く受け入れられています。
そのため、初心者がマクロビオティックを取り入れてみることは決して難しいことではありません。
乳製品はダメ、動物性食品はダメ、と厳しく考えたりせずに、まずは普段の食事の一部を少しずつ変えてみることをおすすめします。
例えば、毎日砂糖入りのヨーグルトを食べているという人は、プレーンヨーグルトに果物を添えたり、ハチミツをかけて食べてみたりすることも、マクロビオティック的な食事への第一歩と言えるのではないでしょうか。
「過剰な糖分や添加物を避け、自然のものをバランスよく食べる」という基本的な理念さえ押さえれば、マクロビオティックは初心者にも手軽に始められます。
自身が食を通して健康体を手に入れた桜沢氏には、人々の健康に対する並々ならぬ思いがあったのでしょう。彼が提唱したマクロビオティックは、今や世界中に広まり、多くの人が実践しています。
あなたも是非、まずは普段の食事に小さな変化を加えることで、長年にわたって多くの人々が親しんできたこの食事法を試してみてはいかがでしょうか。
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