自然食品味噌の種類と味わいについて

味噌は長年にわたって日本の食事に使われてきた発酵食品です。大豆、米などを混ぜて熟成させることで味わいの深い味噌ができあがります。地方によっていろんな味噌があり、郷土料理も多くあります。

麹とは、穀物に麹菌を繁殖させたもので、発酵食品には欠かせないものです。味噌だけでなく、醤油やみりん、日本酒などの製造に使われており、日本人の食事を支えてくれる存在といえます。

材料や作り方はシンプルですが、味噌には複雑な味わいがあります。麹菌によって味噌の発酵が進むことで、味わいが深くなっていきます。麹菌は原料の米や大豆のなかのデンプンやたんぱく質を分解してくれます。たくさんの酵素を作ってくれることが麹菌の大きな役割です。麹菌のなかのアミラーゼが米などのデンプンを分解していくことで、味噌の甘みが作られます。また、プロテアーゼによってたんぱく質が分解されることで味噌の旨みが作られます。熟成が進むほど、旨みが増します。

味噌を原料で分類すると、米味噌豆味噌、麦味噌等があります。米麹と大豆を合わせて発酵させたものが米味噌になります。日本の味噌のうち、約8割は米味噌です。豆味噌は大豆と食塩を原料にしており、熟成に時間がかかります。中京地方の豆味噌が有名ですね。麦味噌は麦麹と大豆を合わせて発酵させます。さらに、米味噌と豆味噌、米味噌と麦味噌といったように複数の味噌を合わせた調合味噌もあります。マイルドな味わいになって食べやすくなります。
味で分類すると、甘口と辛口に分けられます。食塩が多いほうがもちろん辛口になります。原料の大豆に対する麹の割合のことを麹歩合といいます。麹歩合が高いほうが甘口になります。
色によって分類することもできます。白みそ、淡色みそ、赤みそといった種類があります。原料、製造の工程、麹の量、発酵の具合などで色が変わります。

味噌はもちろん、お店で購入できますが、自宅で作ることも可能です。たくさん作って、保存しておけばとても役に立ちます。味噌の味わいは地方や家庭によってかなり変わってきます。その地方の風土にあった味わいになっているので、作り方を知ることで故郷や風土のことが身近に考えられるようになります。

味噌の使いかたは多岐にわたります。毎日の味噌汁がとてもなじみ深いですね。でも意外といろんな食材に合うので、幅広く使うことができます。いため物や炊き込みご飯、鍋物はもちろん、グラタンやチャウダーにも使えます。