自然食品の味噌の種類と保存方法について

味噌の種類には製法上の分類と味による分類そして色による分類があります。
製法上の分類は、どの穀物で麹菌を培養するかなどで4種類に分類されます。

米で麹菌を培養して作った米麹を、大豆に加えて作った味噌を米味噌といい、麦で麹菌を培養して作った麦麹を大豆に加えて作った味噌を麦味噌といいます。大豆で麹菌を培養して作った味噌を大豆味噌といい、これらの味噌を合わせて調合して作った味噌を調合味噌といいます。

味は辛さの違いで甘口や辛口のように分類され、味の違いは食塩の分量や、原料の大豆に対する麹の割合を麹歩合といいますが、この麹歩合によって違いが出ます。
麹歩合が低ければ辛口になり、高ければ甘口になります。
そして味噌の色によっての分類ですが、味噌の色は発酵熟成途中に大豆などのアミノ酸が糖と反応して色づいてきます。
この反応をメイラード反応といい、メイラード反応が進んだ味噌は色が濃くなって赤味噌になります。
メイラードの進行は大豆の量と熟成時間によって変っていき、大豆が多く熟成時間が長いほど赤くなります。
それに対して、白味噌は米を精白して大豆の皮を剥くことで糖分を除き、熟成期間も短くしてメイラード反応が起き難くすることで、色の薄い白味噌を作る事ができます。
淡色味噌は、大豆を煮たり蒸したりすることでメイラード反応を抑えることで、赤くなり難くしています。
色の違いによる味噌の特徴ですが、赤味噌は熟成時間が長いため雑菌の繁殖を防ぐ意味で食塩を多く入れます。
その結果保存性も高まるので、長期保存が可能です。
しかし、白味噌の熟成時間は短いので食塩はあまり使用しておらず、保存期間は長くありません。

地域による味噌の種類の違いですが、北関東から東北や北海道は辛口の米味噌で赤味噌になりますし、信州などは辛口の米味噌で淡色味噌になります。
近畿地方や瀬戸内海方面は甘口の白味噌が主流になります。

赤味噌は長時間保存できますが、白味噌などはあまり保存がききません。
そのような味噌を特に夏場などに保存する場合ですが、空気に触れると風味が落ちるので、まず味噌を密閉した容器に移して空気に触れないようにして冷蔵庫で保存します。
長期に保存する場合は、同じように密閉した容器に入れて冷凍庫で保存する事がお勧めになります。
味噌は凍りにくいので、冷凍庫に入れた場合の解凍方法は自然解凍で大丈夫です。
尚、最近の味噌には風味を加える意味で味噌以外の成分が含まれている場合もあります。
例え赤味噌であっても風味を加えている味噌は、一旦封を開けたら空気が入らない容器に入れて、冷蔵庫で保存した方が美味しい味噌を長く楽しむ事ができます。